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幸せになりたいと思うなら進んで損をしたほうがいいの。

 

人とつき合うときは率先して損な役回りをすると誰かが幸運を持ってきてくれます。

 

自分のために損をしてくれた人がいたら嬉しくなるでしょ。

 

だから人間関係が円滑になるし一緒に仕事をするときも信頼関係が早く結べるんです。

 

かといってなにか見返りを求めて損をしたり相手にとって、負担になるような極端なことをしちゃダメ。

 

このあたりはバランスを考えて行動しないと運にならない。

 

僕の場合、なにか事を興(おこ)すときは必ず損から入ります。

 

これを覚えたのは、高校時代でした。

 

高校の三年間はいくつものアルバイトをしてたんですが、いちばん嬉しい思いをしたのは京橋の洋食屋さん。

 

何が嬉しいかって食べ物屋さんですから食材があまると、アルバイトにも食事を出してくれたんです。

 

ここでアルバイトをしたのは高校二年の夏休み。

 

僕と同時にあと二人学生が雇われたんですが女主人はまず僕を見てこう聞きました。

 

「仕事は3つあるの。キャベツを切ったりカツを揚げる仕事、配達、皿洗い。どれにする?」

 

迷わず言いましたよ。

 

「僕、皿洗いにします」

 

ほんとはカツを揚げたかったけど誰でもこれを選びそうでしょ。

 

だからあとの二人と険悪にならないよう一番人がやりたくない皿洗いを選んだの。

 

店の主人にいいとこ見せようという気持ちもちょっとはありましたけどね。

 

で、皿洗いを始めたら鍋底がみんな真っ黒。

 

店にあるタワシじゃぜんぜん落ちないの。

 

自分から選んだ仕事だったからこれをどうにか落としてピッカピカにしたくてね。

 

自分で20円出して金属のタワシまで買っていつもお皿と鍋をきれいにしてました。

 

このバイトは夏休みいっぱいの約束でした。

 

その最後の日に思わぬことが起こって僕はびっくりしたのです。

 

バイト仲間3人で帰ろうとしていたら

 

「萩本君、ちょっと」

 

って店主が奥から僕を呼びとめました。

 

行ってみたら、こう言われたんです。

 

「萩本君、よかったら卒業するまでうちで働いてくれないかい?」

 

ちゃんと僕のこと見ててくれたんだって思いましたね。

 

自分から損したり、一生懸命やってればやっぱり誰か見ててくれるんだって…やけに嬉しかったな。

 

自慢話みたいでいやだけど、でも「損から入って一生懸命やろう」ってこのとき思ったのね。

 

どんなちっちゃなことでも損から入るといいですよ。

 

人のために自分の時間や知恵やお金を使うと「睡眠時間が減る」とか「頭が痛い」「心が痛い」「ふところが寒い」などなどいろいろな不都合があると思うのね。

 

でも、それぐらいは我慢しちゃうとあとで運になります。

 

損のままで終わる人生ってないんです。

 

 

 

引用元:萩本欽一著『ダメなときほど運はたまる』廣済堂新書より

 

 

 

欽ちゃんの教え、さすがです。

 

損をしたことがない人は人のありがたみもわかりません。

 

損とわかっていても誰かのためになると一生懸命やれば必ずいろんな形で自分に返ってくる。

 

私はそう信じています。

 

 

 

 

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